VOD(動画配信サービス)の月額料金は把握していても、電気代や通信費といった「見えないコスト」まで意識している方は少ないのではないでしょうか。毎日数時間の動画視聴を続ければ、月額料金以上のランニングコストが発生している可能性もあります。
特にスマートフォンのモバイルデータ通信でVODを視聴している場合、通信量の上限を超えて追加料金がかかるケースも珍しくありません。また、テレビやFire TV Stickなどのデバイスの電気代も、積み重なれば無視できない金額になります。
この記事では、VODの利用にかかる電気代・通信費・その他のランニングコストを具体的な数字で解説し、賢く節約するための方法もお伝えします。

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VOD視聴にかかる電気代
デバイス別の消費電力
VODの視聴に使うデバイスによって消費電力は大きく異なります。一般的な目安として、液晶テレビ(55インチ)の消費電力は約100〜150W、有機ELテレビは約100〜200W程度です。
一方、スマートフォンの消費電力は約5〜10W、タブレットで約10〜15W、ノートパソコンで約30〜60W程度とかなり低くなります。Fire TV StickやChromecastなどのストリーミングデバイスは約5W前後と非常に省電力です。
月額の電気代を計算してみる
電気料金の目安単価を1kWhあたり31円として計算すると、55インチのテレビで1日3時間VODを視聴した場合の月額電気代は以下のようになります。
120W × 3時間 × 30日 = 10,800Wh(約10.8kWh)→ 月額約335円
スマートフォンの場合は、7W × 3時間 × 30日 = 630Wh(約0.63kWh)→ 月額約20円と、ほぼ無視できるレベルです。
ただしこれはVOD視聴分のみの計算であり、テレビ自体をつけっぱなしにしている場合は、地上波と合わせた総視聴時間で計算する必要があります。
電気代が気になる場合は、画面の明るさを下げるだけでも消費電力を10〜20%削減できます。暗い部屋なら明るさを下げても快適に視聴できます。
VOD視聴にかかる通信費
画質別のデータ通信量
VODの通信量は画質設定によって大きく変わります。主要サービスの目安は以下の通りです。
SD画質(480p)では1時間あたり約0.7GB、HD画質(720p〜1080p)では約3GB、4K画質(2160p)では約7GBのデータ通信量が発生します。
つまり、HD画質で1日2時間視聴すると、月間のデータ通信量は約180GBに達します。モバイルデータ通信では明らかに不足する量であり、固定回線のWi-Fi環境が事実上必須となります。
固定回線の場合
光回線などの固定回線であれば、基本的にデータ通信量に上限はありません(一部プロバイダーを除く)。月額料金は4,000〜6,000円程度が相場で、VODの利用有無にかかわらず一定額です。
すでに固定回線を契約している場合、VOD視聴による追加の通信費は実質ゼロです。ただし、家族全員が同時にVODを視聴すると回線速度が低下する場合があります。快適に視聴するにはダウンロード速度25Mbps以上(4Kの場合)が目安です。
モバイル回線の場合
スマートフォンのモバイルデータ通信でVODを視聴する場合は注意が必要です。大容量プラン(20〜50GB)でもHD画質で1日30分程度が限界となります。
外出先でのVOD視聴が多い方は、事前にWi-Fi環境でダウンロードしておく機能を活用しましょう。Netflix、Amazon Prime Video、U-NEXTなどの主要サービスはオフライン再生に対応しています。

月額料金以外にかかるコスト
デバイスの購入費用
VODをテレビで視聴するためのストリーミングデバイスは、Fire TV Stickが約5,000〜7,000円、Chromecast with Google TVが約5,000〜8,000円、Apple TVが約20,000〜25,000円程度です。一度購入すれば数年は使えるため、月額に換算すると数十円〜数百円程度です。
有料レンタル・購入費用
見放題の対象外作品をレンタルや購入する場合、1本あたり300〜500円(レンタル)または1,500〜2,500円(購入)の追加費用が発生します。新作映画は見放題に含まれていないケースが多いため、新作をよく観る方は注意が必要です。
複数サービスの併用
Netflix、Amazon Prime Video、Disney+など複数のVODを併用している方も多いでしょう。それぞれの月額料金を合計すると、月3,000〜5,000円程度になることも珍しくありません。定期的に利用状況を見直して、あまり観ていないサービスは一時的に解約するのが賢い節約法です。
無料体験期間が終了しても自動的に課金が始まるサービスがほとんどです。不要な場合は無料期間中に解約手続きを忘れずに行いましょう。
VODのランニングコストを節約する方法
画質を調整する
スマートフォンやタブレットで視聴する場合、画面サイズが小さいためSD〜HD画質でも十分きれいに見えます。画質設定を下げれば通信量と電気代の両方を節約できます。各サービスのアプリ設定から変更可能です。
ダウンロード再生を活用する
Wi-Fi環境で作品をダウンロードしておけば、外出先でのモバイルデータ通信量をゼロにできます。通勤電車での視聴が多い方は、前日の夜にまとめてダウンロードしておく習慣をつけると良いでしょう。
年間プランを選ぶ
Amazon Prime Videoの場合、月額プランだよりも年間プランの方が約2か月分お得です。継続利用が確実であれば、年間プランへの切り替えを検討しましょう。
サービスを使い回す
複数のVODを同時に契約する必要はありません。「今月はNetflixで海外ドラマを観る」「来月はDisney+でマーベル作品を観る」というように、月ごとにサービスを切り替えれば、常に1サービス分の料金で幅広いコンテンツを楽しめます。

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テレビ放送とVODのコスト比較
「テレビ放送なら無料なのに」と思う方もいるかもしれませんが、実はテレビ放送にもNHK受信料(月額約1,100〜2,200円)がかかっています。加えて、BS・CSの有料チャンネルを契約している場合は、VODと同等かそれ以上の費用が発生しています。
VODは好きな時に好きな作品を観られるという利便性を考えると、コストパフォーマンスはテレビ放送よりも高いと感じる方が多いのも納得です。
総務省の情報通信白書では、動画配信サービスの普及率や利用動向のデータが公開されています。
トータルコストのシミュレーション
一般的な利用パターンでのトータルコストをまとめると以下のようになります。
VOD月額料金(1サービス):約1,000〜2,000円。電気代(テレビで1日3時間視聴):約300〜400円。通信費(固定回線利用時の追加分):0円。デバイス費用(月額換算):約100〜200円。
合計すると、VODの実質的なランニングコストは月額1,400〜2,600円程度です。映画館で映画を1本観る料金(約1,900円)よりも安く、毎日好きなだけ動画を楽しめると考えれば、非常にリーズナブルです。
米国エネルギー省の家電消費電力データも、各デバイスの電力消費を調べる際の参考になります。

まとめ
VODのランニングコストは、月額料金に加えて電気代・通信費・デバイス費用を含めても月額2,000〜3,000円程度に収まるケースがほとんどです。固定回線のWi-Fi環境があれば通信費の心配は不要ですし、電気代もデバイスの選び方や画質設定で十分コントロールできます。
コストを抑えるコツは、画質の調整、ダウンロード再生の活用、不要なサービスの解約の3つです。月額料金だけでなくトータルコストを把握した上で、自分に合った使い方を見つけてください。
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